Tomix ED76 1000形 JR貨物カラー

JR ED76 1000形 JR貨物カラー

愛着とは製品のクオリティとは比例しないもの?

こんばんは。
今夜は以前記事にすることを着想したものの、書いたり推敲したり下調べしているうちにズルズルと流れてしまっていたネタを (苦笑) 。

このナナロクは未使用品をネットオークションにて落札したものなのですが、一応中古扱いながらも店頭長期在庫品のようなコンディションの良さで、中古品購入の多い私も普段こそ無難なものばかり、やや慎重に手を伸ばしているのですが、コンディション的には久々の「当たり」だったと思います。

動力のコンディションもすこぶる良く、この時代の製品お決まりの「ジジジジ…」という走りに心の中でブロアー音を重ねれば気分は北九州です (笑) 。

Tomix ED76 1000形 JR貨物カラー 2

そしてこの懐かしのJR貨物ステッカー。

普通に考えれば製品化の承認を下すたびにシール作って、それを全製品に貼るっていうんだからコストは恐ろしいことに、というのは素人にも想像に難くなく。それとも一定期間の基準などで複数製品まとめての管理だったのでしょうかね。
…これ現在の基準で、かつ中国生産でやろうとしても単価で数百円上がりかねないですよね?

年代物のメーカー品には罠がいっぱい

ユーザー取付け部品はナンバープレートとメーカーズプレート、それにオプションで「スーパーライナー」のヘッドマークとなりますが、製品付属のナンバーは…

ED76 37 東芝
ED76 57 日立
ED76 1008 三菱
ED76 1019 東芝

…以上のような設定となっており、この中でも先頭の3種、

  • ED76 37 … 東芝
  • ED76 57 … 日立
  • ED76 1008 … 三菱

これらはモデルの造形 (特に運転台側窓がユニットサッシ) からプロトタイプは1015号機以降となるためまず “ダウト” 。

  • ED76 37 … 東芝
  • ED76 57 … 日立
  • ED76 1008 … 三菱
  • ED76 1019 … 東芝

Tomixのナナロク1000番といえば長らくユニットサッシのいわば「最終形態」のラインナップのみで、ならば1000番代ならばどれでもOKかと “ニワカ” 的には考えてしまうのですが、実際の1000番代は1001〜1023号まで製造された中でも、ユニットサッシ化されたのは最後の1015〜1023号の9機とおよそ半数以下に留まっています。

何故ここまで限定的なモデル化を敢行しつつこのナンバー設定となったのかは謎ですが、特定番号機のモデル化が珍しくなくなった現代からすれば隔世の感もありますね。
手元のカタログでざっくりと歴史を遡ったところ、1000番代一般色モデルは1987年版に既に登場していて、貨物カラーも (少なくとも) 1990年版に登場、その後「生産中止」表記が入るものの、後の90年代後半には復活していたようです。

4種のナンバーのうちいきなり3種がダウトとなり、「それでは最後の1019号も “タイプ”なのか?」と思いますが、確認したところでは貨物カラー時代に趣味の諸先輩方が撮影された写真もネット上で見つかりましたし、ユニットサッシや前面通風口のルーバー配置、外バメ式となったテールランプなど、目立つところではおおよそ実車と相違はないようです。

Tomix ED76 1000形 JR貨物カラー 3

改めてモデルを観察しますと…ユニットサッシとなった運転台側窓や、運転士側のみに削減された前面ルーバー、ケーシングがすっきりとしたテールランプなど、やはり1015号機以降をプロトタイプとしているようです。実車への再現忠実度にこだわるならば、実際に使えるナンバーは以下の通り1019号機ただ一つということになります。

  • ED76 37 … 東芝
  • ED76 57 … 日立
  • ED76 1008 … 三菱
  • ED76 1019 … 東芝

…まぁ、こればっかりは個人の好みな部分もありますが。
ナンバーと実車の関係性に拘る向きの方は、今一度お手持ちのナナロクをご確認頂ければ…無用なお節介ですかそうですか (苦笑) 。
ちなみにカラーリング的には37, 57, 1008号ともこの試験塗装を纏っていた時期があったため、細かい点に目をつぶるならばアリなのではないでしょうか。

ひと昔まえのモデルこそ大切に

Tomix ED76 1000形 JR貨物カラー 4

現在の水準と比べればどうしてもやや見劣りするものの、どこかガッシリとした作りでディテールも程よく特徴を押さえており、とても良いモデルだと思います。高圧碍子や引き通し線、運転台直上の屋根、台車輪心部分などに色入れをするとよいかもしれません。ここまでロングセラーとなったのも頷けるものがあります。

個人的なオススメはテールランプレンズへの色差しで、「ガンダムマーカー」の「スミ入れ用〈ブラック〉」などで黒を差すと、消灯状態で球面レンズが光を反射しているような外観にすることができます。このテクニックは同時代の他製品でも応用できるかと思いますので、お試しあれ〜。

今週末は少し遠出の予定のため、また来週にも更新できればと思います。

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