Tomix #2149 EF58 60 1

Tomix EF58形60号機の修理 1

私が高校生の頃に買い与えてもらったTomixのEF58形60号機 “お召し予備機” 。
61号機ほどの著名さ、華やかな経歴はないものの、お召し列車運転時の万一のバックアップという重責を担うために生まれながら、後年は貨物牽引運用を主業務として活躍した機関車…というストーリーは私が語るまでもないですね。

そんな “庶民派名脇役モデル” (?) についての思い出をひとつ。

私の模型鉄道でこれまで一貫して唯一在籍 (所有) しているEF58形でもあるこの60号機ですが、入手してからそう間もないある日、机の上から不意の転落事故に遭ってしまいました。
あくまで私の不注意で起きた些細な出来事でしたが、不可思議なもので忘れもしないあの日、2002年11月21日は偶然にも高円宮憲仁親王が薨去された日でした。

今日のWikipediaによれば、

生涯を通じて皇位継承順位が皇族の中では最も下位であり、また生家においても傍流にあたる三男ということから「皇室(オク)のスポークスマン」を自認していた。

出典: 高円宮憲仁親王 – Wikipedia

…とのことで、皇族をモノに例えるのは無礼な話ですが、この親王のスタンスというかお考え…生き様のようなものが、”60号機” というクルマの一生から感じるどこか控えめな印象と存在感にオーバーラップするような気がしているのです。
また奇遇にも同じ日、恐らく時間帯もさほど違わなかったでしょう、そのような万に一つのタイミングで印象的な出来事が重なったことも、全く無関係とも言い切れないような気がする…そう感じるのは私の考えすぎでしょうか。

元々なぜこの当時 “ゴハチ” が欲しいと感じたのかは今となっては謎なのですが、当時のカタログを見返しますに、’90年代後半にEF58形のモデル見直しが行われ、2002年版カタログではこの “お召し予備機” がラインナップに追加されているので、リリースからあまり間を置かないタイミングで、プロトタイプとリファインされたモデルに魅力を感じての入手だったことは確かなようです。

ファンには有名すぎる “ゴハチ・ロクイチ” の影の存在…どこかマリオブラザーズの “ルイージ” のような、一歩退いた存在に惹かれたのかもしれません…そのような好みは今も大して変わらないですね (苦笑) 。

このアクシデントで60号機は1エンド側前面に、高校生当時の私には (技術的にも経済的にも) 手に負えないダメージを負ってしまい、長らくそのままの状態で保管していたのですが、このたび重い腰を上げて (?) 出来るところまで自分なりの修復を試みることに。

いきなり本丸のボディ修復に取り掛かるのではなく、まずは手始めに取り付け穴が破綻し脱落してしまっている、先台車上のつかみ棒の復旧から着手することにしました。

Tomix #2149 EF58  60 2

とりあえず穴をパテで埋め、形を整えるところから進めていきます。

つづく

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